夜が明けたら

こうやって…待っているうちに…、いずれ、夜が明けたら…。

「ルパン三世」のコメディーはナンセンスの賜物だろう

ルパン三世 カリオストロの城」は人気の作品で、数年に1回くらい、未だにテレビで放送されている。監督が宮崎駿であることはもちろん、やはり人気の「天空の城 ラピュタ」と似ている。どこもかしこも似ている。宮崎駿監督の作品の魅力ってなんなのだろうな。「崖の上のポニョ」などはかなり「ラピュタ」っぽいが駄目か。

9日(水)のMSN産経の「アニメ深堀り」という連載で、以下のような記事があった。

記事の冒頭だけ引用してみる。

昔からの『ルパン三世』ファンの中には、テレビ第1シリーズ(1971年)の前半を熱烈に支持するファンが少なくない。第1シリーズは全23話の短命な作品であったが、途中で路線変更があり、前半と後半でテイストが違うのだ。大隅正秋が監督を務めた前半はハードでアダルト。高畑勲宮崎駿ペンネームで手がけた後半はコメディー調を取り入れており、その後の『ルパン三世』は、第1シリーズ後半の延長線上に作られることが多かった。

私は残念ながら第1シリーズの前半を視聴したことはないが、「ルパン三世」の魅力は、上記の記事で使われる意味に沿って考えれば「コメディー調」よりも「ハードでアダルト」というほうが大きいように私は考える。

今回の「次元大輔の墓標」は、昨年であったか放送された「峰不二子という女」と同じ路線の作品なんだろうね。これは途中まで視聴して止めてしまった。とはいえ、興味はあって、都合があえばと思ったら、バルト9では上映を終了している。

関東圏、残るは横浜か。

さて、原作「ルパン三世」は確かに「ハードでアダルト」な「コメディ」なんだけど、なんでそういうことが出来るのか、というと、そこにナンセンスがあるからなんですよね。特徴的なコマの使い方と、静と動のバランス、そしてオチの妙だ。だから、ハードでアダルトだけでは駄目で、それをナンセンスなコメディで包みこむ必要がある。

で、これをアニメ、あるいは実写でも構わないが、動画作品で再現、再構成しようというのは難しいのだろうなと思う。「峰不二子という女」はシリアスに過ぎた。あの作品のオチはぼんやりとしか知らないけれど。


劇場版アニメ「LUPIN THE THIRD 次元大介の墓標」特報初公開! - YouTube

やっぱり方向性として、ハードボイルドなかたちにはなってしまうのか。

しかして、私がルパンに求めるナンセンスさって「くたばれ!ノストラダムス」が1番バランスよく体現してくれているんですよ。ブラジルでW杯が開催されている、今こそ再評価されてもよい作品なのではないだろうか。そうでもないか。

それでは。