夜が明けたら

こうやって…待っているうちに…、いずれ、夜が明けたら…。

「HERO」はコメディ。だから木村拓哉が安定する仮説

「HERO」の最新作第1話、たまたま観られました。あれを面白くなかったと感じる人もなかなか少ないと思いますが、みなさま如何だったでしょうか。

まず、脚本の密度が美しいですね。延長枠があるからできたのかもしれませんが、1時間とちょっとでアレだけテンポよく色々とやってくれちゃうと、いい意味でお腹いっぱいになります。20分を過ぎたところで「まだ20分しか経ってないのか」となりました。

居酒屋の店長さん、これもGoodですね。今回、すごく気になったのはこういうところですね。以前やっていた「HERO」なんてキャストくらいしか覚えていることがありませんが、この作品って1回限りの登場人物にああいった役割を与える機会、多いのでしたっけ。

演出上、うまくない側面もあるけれど、居酒屋の店長に久利生さんのポリシーを引き出させる役割を背負わせるって、なんともドラマであることだなぁ、となるわけですよ。もちろん、麻木がたまたま聞いてしまったっていうシチュエーションが欲しいワケなんですけど、それだけではない。この演出に、昨今の社会問題絡みの話題を織り込んでくるあたり、憎いなぁ。

SMAPに欠かせぬコメディ要素

木村拓哉の主演するドラマってたくさんあるわけで、そのうち私が観たのって5本を超える程度だと思いますが、確かにこれほど役が木村拓哉にフィットしている作品はない。で、それって「HERO」がコメディ基調で演出されているからではないのかと思ったの。

ちょうど放送開始の特別出演で、前番組の「ネプリーグ」に出演していた彼は、普段よりだいぶ上手に自身のコメディ面を出していた。どうもホリケンとの相性がよさそうだなと、観ていて思った。というか、木村さん、ホリケンみたいな芸人になりたそうだ。いや、そんなことはない。

「HERO」では、久利生さんってアウトローでちょっと浮いちゃう存在なわけですよね。そういう彼を本来はマジメで現実的な物語、テーマに放り込んでいるんですものね。あんまりマジメ過ぎちゃうママだと浮いちゃう木村拓哉が、ここにアジャストされる。本当によく出来ています。

中居正広の「味いちもんめ」は言わずもがな、香取慎吾の主演するドラマで好みの作品も似たような傾向が強いと感じるが、草彅さんと吾郎さんは、そうでもない、のかしら。

それでは。