人間と犬についてのどこにでもある話
藤子・F・不二雄の割と熱心な読者であったし、今もある程度はそうなのだが、話題は犬である。ただしドラえもんは、猫である。しかして、タヌキはイヌ科である。ところでイヌ科はネコ目である。つまり、F先生のマンガには犬がテーマとなって登場することが多いのである。3つ挙げろと言われてしまったら君はどうする。僕はこうする。
バウワンコ
ひどい名前だが妙に覚えやすいのが「バウワンコ」である。ゴムまりのように石像が動く、とはいうものの昨今の少年少女にはゴムまりが分からないのではないだろうか。私も分からない。「ヘビースモーカーズフォレスト」などと、またまたぁ。ペコが船旅の末、日本にたどり着いたというエピソードが実はこの作品の中で1番印象強いところであり、いかにも彼はそのときに犬であった。
大長編ドラえもん (Vol.3) のび太の大魔境 (てんとう虫コミックス)
- 作者: 藤子・F・不二雄
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1985/08
- メディア: コミック
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高畑氏は新聞を灰にした
高畑氏が新聞を焼いているシーンが心から離れることはない。野犬化した犬たちはハンターに狩られてしまったのである。「サマードッグ」という言葉、あまり聞いたことがないものである。大人はみんな嘘つきなのだ。コンポコは、イヌ科である。犬であると断言はしないのだ。
あ、これ犬じゃねぇ。オオカミだ
T・Pボンといえば、ダブルヒロインがうまい名作中の名作であるが、「シュメールの少年」に犬が登場する。この存在こそが私のF先生の作品遍歴のなかで随一の犬であった、はずなのだが、よく読み返したらオオカミだった。
偶然にも楔形文字の誕生の現場に居合わせた俺たちは…、ルウというオオカミを伝令役にした少年と少女の機微により、村の危機を救うのであった。といったエピソードなんだけど、これオオカミでした。
えーっとね、言い訳をしましょう。この話を土台にした特集が以前、どこかの紙面で組まれていたのだが、つまるところ犬が犬として家畜化されたその歴史は古く云々、人類の歴史は犬とともにあった云々、云云かんぬん。
T・Pぼん (3) (中公文庫―コミック版 (Cふ1-7))
- 作者: 藤子・F・不二雄
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1995/06
- メディア: 文庫
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犬ほど人に寄り添ってきた動物もなかなか居ないように思われる。彼らの助けについてと、そこに支えられている人の社会の仕組みというのは、単純ではない。ただ1個の人間と犬との関係に立ち直れば、それだけのエピソードがあって然るべきだとも思う。
と、今日はドラえもんの誕生日ですねぇ。
よい朝を。