夜が明けたら

こうやって…待っているうちに…、いずれ、夜が明けたら…。

ある文学作品の下書きとしての初恋のこいぶみ

川端康成の恋文が見つかったというニュース、ご覧になりましたか。

初代という名前の読みは「はつよ」で良いのだろう。大正だということだが、なんともキレイな音のする名前ですね。どういった意味が込められているんでしょう。

川端康成の小説は、タイトルも覚えていない掌編を何本か読んだくらいなのだけれど、有名人は大変だなぁ。このように、自宅から新資料が発見された、という事例というのは、詮索するものでもないが、色々と察せられることであります。

今回の資料は、正に川端康成を代表する作品たちのルーツと呼べるものだものね。作家、または作家を軸にした作品の読解を試みる人々からすれば、やっぱりこの資料は無視できるはずがない。

しかし、初恋の思いがいやというほど詰まった手紙を生涯、大切に、仕舞っておく情熱、情念はどれほどの、どのようなものでしょう。届けられることのなかった思いを抱え続けて昇華するなんて、誰でも一生のうちに一度はやってみたい、ことですかね?

どうでしょうか。手紙で恋を語り合うというのも、一見して時代的なものと思いがちだけど、単純にただ、妙なことなのかもしれない。

それでは。